龍ケ崎市道の駅整備事業の「中止」を決定しました。
龍ケ崎市では、令和4年度に実施した「道の駅整備」の再検証を経て、令和5年3月24日に地域振興施設(機能)を縮小した道の駅を整備する方向性を公表したところですが、牛久沼の越水被害の発生、整備予定地の安全性への不安、市民・市議会からの反対意見及び財政状況等を総合的に勘案し、国等関係機関との協議を経て、当該事業を中止することといたしました。
これまで事業の推進に際し、多大なるご理解やご協力をいただきました市民の皆様、関係団体の皆様に深く感謝を申し上げますとともに、このような結果に至りましたことにつきまして、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
記録的大雨による牛久沼の越水とその対応
令和5年6月3日に台風2号及び梅雨前線の影響を起因とする大雨により牛久沼が越水し、龍ケ崎市稗柄町や佐貫町で床上浸水や床下浸水の被害が発生しました。
市民の生命・財産を守ることを最優先に、整備予定地周辺も含めた牛久沼の治水、安全性の確保に取り組むこととし、道の駅整備は一旦立ち止まることを判断いたしました。
その後、茨城県が設置した「牛久沼越水対策検討委員会」の検証において、牛久沼の越水は広域的な地盤変動による堤防の沈下が原因であると結論付けられるとともに、地盤沈下は現在も進行していることが公表されました。
この「牛久沼越水対策検討委員会」が公表した進行している地盤沈下については、現在の道の駅設計において考慮されておらず、地盤沈下が続く事象に対応するには、「設計の見直し」、「盛土や地盤改良などの追加工事」が必要となり、事業費のさらなる増額は避けられない状況となりました。
財政状況と市民・議会からの意見
本市の財政状況については、中期財政計画を踏まえた令和5年10月時点での財政収支見通しで、2026年には歳入歳出の収支差引がマイナスに転じる見込みとなっております。近年の人件費や物価などの上昇に対応しながら、小中一貫校や新保健福祉施設の建設など、「教育」や「福祉」といったまちづくりの根幹となる分野の整備にも対応していかなければならず、決して余裕がある状況ではありません。
さらに市議会議員からも、現計画の道の駅に対して、整備コストや魅力低下を懸念する意見が寄せられ、令和5年12月には、議会報告会での市民意見等を踏まえ、現計画の道の駅整備事業について、中止を含め、適切な判断を市に求める要望書が提出されました。
道の駅整備予定地の今後の活用について
なお、牛久沼の活用については、多くの市民の皆様から期待されているところであり、本市といたしましても、貴重な地域資源であるとの認識に変わりはありません。
改めて、市民や市議会議員の皆様と対話の機会を設けながら、検討して参りたいと考えております。
【参考資料】「道の駅整備事業の方向性について」(PDF:639KB)
【参考資料】「道の駅整備事業の方向性について」(資料)(PDF:1,407KB)
【参考資料】「龍ケ崎市道の駅」に関する年表(PDF:115KB)
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